よく「車検整備」などと言われますが、実際は「車検」と「整備」は別物です。
車検と整備の内容を比較しながら違いについて説明します。
 

■車検と整備とは？それぞれの施工内容

  車検と整備は内容や目的などの点で違いがあります。
まずは車検と整備の内容や目的をそれぞれ説明します。

  ・車検とは？

  車検とは「国の基準に車が適合しているか」をチェックすることが目的です。
車は車検を受け、車検証をもらわないと公道を走ってはいけないルールになっています。
家庭で乗っている軽自動車や普通車の場合、新車は3年、以降は2年ごとに車検を受けなければいけません。
「受けなければならない」と国のルールで決まっているのが車検です。
車検では基準に則って車の各箇所をチェックします。

  ・整備とは？

  整備とは「車の状態を維持するためのメンテナンス」のことです。
車の整備ではエンジンやエアコンなど各箇所のメンテナンスをご自身あるいは専門業者が行います。
整備には主に3つあります。

  ひとつは必要に応じて行うプロの整備です。
エンジンの調子が悪い。
エアコンが効かない。
このように車の調子が悪いとき、必要に応じてプロにチェックしてもらいます。
車の健康診断のようなものです。
これが整備のひとつになります。

  2つ目の整備は、ご自身で行う日常的な整備です。
日常的な整備（日常点検）については国土交通省がチェックシートを提供しています。

  https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/

  3つ目の整備は定期点検です。
車は一定期間ごとに整備する必要があります。
たとえばご自宅で乗っている軽自動車や普通車の場合、1年ごと、2年ごとに定期点検を行います。
 

■車検と整備は何が違う？違いを比較

  車検と整備の内容や目的を比較すると主に3つのポイントに違いがあります。

  ・車検と整備は目的に違いがある
・車検と整備は内容に違いがある
・車検と整備はルールに違いがある

  車検は国の基準に車が適合しているかチェックするためにものです。
対して整備は健康診断のようなもので、車を良い状態に維持するためのメンテナンスが目的になります。
また、車検は国で「やらなければいけない」「車検を受けていないと公道を走れない」という厳格なルールがあります。
整備は車が不調のときの健康診断的なチェックも含みますので、車検ほど厳格なルールはないと言えるでしょう。

  車検と整備には内容にも違いがあります。
国の基準に適合するかどうかのチェックが車検です。
国の定めた項目に沿って行わなければいけません。
整備は、日常点検や定期点検にはチェック項目があるものの、車の不調時に自主的に行う場合には「エンジンだけチェックを受ける」など柔軟性があります。
 

■最後に

  車検と整備には違いがあります。
ただ、違いこそあるものの、車検と整備はどちらも車を安全に使う上で重要なことです。

  ・車は日常的に点検し、エンジンなど各箇所で気になることがあればプロの整備を受ける
・公道を安全に走行するためにも決められた期間ごとに車検を受ける

  どちらも忘れてはいけないポイントです。

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